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ニキビができる仕組みと首に発生する主な原因|予防のポイントは?

SUMMARY

  1. ・ニキビができる仕組み
  2. ・首にニキビができる主な原因
  3. ・首のニキビを予防するポイント
  4. ・規則正しい生活が首のニキビの予防につながる


男女や年齢を問わず、一度できてしまうと気になって仕方なくなる人が多いのが「ニキビ」ではないでしょうか。ニキビは慢性炎症性疾患の一つで、顔や頭、背中など全身にできる可能性があります。首も例外ではなく夏場だと首元が見える服を着づらくなるほか、襟がこすれて痛むなど、美容・心理的に悪影響を及ぼす可能性があります。首にニキビができる原因を把握して、日常から予防することで美しい首筋、首、首元を維持・改善しましょう。

ニキビができる仕組み


顔にできるニキビには「思春期ニキビ」や「大人ニキビ(吹き出物)」など、複数の呼び名がありますが、実はいずれも慢性炎症性疾患の一つ「尋常性ざ瘡(じんじょうせいざそう)」の通称です。ニキビは毛穴に皮脂が溜まって炎症が起こった患部が隆起した「発疹」なのです。ちなみに、基本的に首にできるニキビは顔と同じ「尋常性ざ瘡」であり発生するメカニズムは同じですが、背中などにできるニキビは種類が異なることも覚えておきましょう。


●ニキビができる仕組み

毛根に皮脂が詰まってしまうことが、ニキビができるきっかけとなります。毛穴が詰まってしまった結果、毛穴の中に皮脂が溜まってしまいます。そして皮脂を好むアクネ菌が増殖して炎症が起こった状態がニキビであり「尋常性ざ瘡」というわけです。

つまり、ニキビを防ぐには毛穴に皮脂が詰まらないように予防するのが基本と考えられます。一方、顔には皮脂を分泌する「皮脂腺」が全身の中でも特に多いため、毛穴が詰まりやすい部位といえるでしょう。また、首も顔ほど多くないものの皮脂腺が存在するためニキビが発生する可能性があるのです。

●毛穴に皮脂が詰まりやすい肌の状態

ニキビができるメカニズムから考えると、首にニキビができやすい人の特徴としては「皮脂が過剰に分泌されている」ことがまず挙げられるでしょう。本来の分泌量であれば、皮脂は毛穴を詰まらせることなく肌を外部刺激などから守る働きを担っていますが、その量が異常になると前述のとおり、毛穴詰まりや雑菌増殖につながってしまいます。

「ターンオーバー(新陳代謝)」の乱れによる「角栓」の形成も、毛穴詰まりの大きな原因の1つです。ターンオーバーとは、肌の細胞が古い肌から新しい肌に約4週間かけて生まれ変わる仕組みのことです。肌は計4層で構成されていて、本来、最も表層にある角質(角質細胞)は新しい細胞に押し上げられ、剥がれ落ちるサイクルとなっています。しかし、ターンオーバーが乱れて4週間以上経っても剥がれ落ちない場合、角質はどんどん分厚くなり、角栓となって毛穴を塞いでしまうことがあるのです。そして結果的に皮脂が詰まってアクネ菌や雑菌が増殖する状態をつくってしまいます。

さらに肌環境が悪化した結果、顔や首がアクネ菌や雑菌が繁殖しやすい環境になっているのも炎症が起こる可能性が高いと考えられます。

首にニキビができる主な原因


「皮脂の過剰分泌」、「ターンオーバーの乱れ」、「アクネ菌などが繁殖しやすい環境」など、首にニキビができる肌の状態になる主な4つ原因を紹介します。注意すべきポイントと対策も解説するので、ぜひ実践してみましょう。


●シャンプーやリンスなどのすすぎ残し

首についてシャンプーやリンス、トリートメントの洗い残しや流し忘れは、雑菌が繁殖する原因となります。当然、雑菌が繁殖すると炎症が起こりやすくなるため、ニキビができる可能性が高まってしまうのです。なかでも流し忘れが多いのが、元々、皮脂の分泌量が多くてニキビができやすい「首の裏側」は要注意です。特に女性は髪の毛で洗いにくいので、意識的にシャンプーやリンスをしっかりと水で流すよう心がけましょう。

●ホルモンバランスの乱れ

皮脂が過剰分泌される代表的な原因が「ホルモンバランスの乱れ」です。皮脂の分泌を促す働きがある代表的なホルモンとしては「男性ホルモン」もしくは、女性の妊娠の準備をするための「プロゲステロン」が挙げられます。特に男性ホルモンは口周りやフェイスライン、喉仏付近の下あごにかけてできるニキビと関連性が強いとされています。男性ホルモンはストレスを感じると分泌されるため、皮脂の分泌量を抑えるためには心労を抱えすぎないようにする必要があるでしょう。また、プロゲステロンの分泌量は排卵直後から増え始め、妊娠しなければ1週間程度で減少し始めます。生理周期に合わせて生活習慣を調整することも、ニキビ予防につながると考えられます。

●紫外線のダメージ

ターンオーバーは「外部刺激」で乱れるリスクがあります。その代表的な原因が「紫外線(UV)」です。首は日焼け止めを塗り忘れやすいほか、首の裏側はキャップなどでは完全に日差しを避けにくいなど紫外線の盲点になりやすい部位です。外部刺激によって皮膚がダメージを受けると、回復のためにターンオーバーのサイクルが早まって乱れてしまいます。その結果、角層が厚くなり毛穴を詰まらせるリスクが高まります。日焼け止めやネックカバー、帽子を被って首の後ろにタオルを巻くなど紫外線対策を漏れなく行うのが大切です。

●体の血行不良

血行不良によって、血液によって運ばれる栄養が肌(肌細胞)に行きわたらなくなると肌の状態が悪化してしまいます。そしてターンオーバーの乱れ、乾燥からの肌荒れなどの原因となり、浄化作用が十分でなくなった結果、首にニキビができやすくなってしまいます。血行不良は生活習慣の乱れが原因となるケースが多いため、喫煙や塩分・糖分の摂り過ぎなど不摂生を控えることが大切です。また、入浴の際は湯舟につかり、適度なマッサージで血液の循環を促すことも血行不良の防止につながります。

首のニキビを予防するポイント


首のニキビの予防方法は「外部刺激」の対策や「生活習慣の改善」が基本です。その具体的な3つのポイントを紹介します。


●首への刺激を抑える

首の肌に悪影響を与える「外部刺激」を対策することで、ダメージの蓄積を防いで首のニキビが発生するリスクを軽減できます。代表的な外部刺激といえば、前述した紫外線のほか、熱すぎるお湯、ドライヤーの熱風なども肌のバリアを破壊する可能性があります。また、衣類の襟などの摩擦も要注意です。

湯舟は40度以下で首元や顔を洗う際は、32~35度くらいのぬるま湯にすることをおすすめします。また、ドライヤーの熱風はなるべく首にあてないように心がけ、衣類は肌に優しい天然素材を選ぶなど、首を含めた全身の肌に優しい工夫を日常生活に取り入れましょう。

●栄養バランスの整った食事を取る

食生活の乱れは、皮脂の過剰分泌や血行不良などにつながるため栄養バランスの整った食事は、健康や美容にとってとても重要なポイントの1つです。タンパク質、ビタミン類、亜鉛といった必要な栄養素は、個人の年齢や体型などによって異なります。ただ、ジャンクフードやファストフードは、糖質や油の過剰摂取につながりやすく食生活の乱れに直結するため、控えることをおすすめします。

●適度な運動をする

適度な運動は、首ニキビの原因となるストレスの解消、血行不良の改善に役立ちます。運動習慣がない人は、ウォーキングやストレッチ、ヨガなど手軽に始められるものからチャレンジしてみてはいかがでしょうか。また、通勤の際に普段より1駅多く歩くなど、日常生活で運動する機会を増やすのも習慣化しやすいポイントの1つです。

規則正しい生活が首のニキビの予防につながる


首ニキビの原因はたくさんありますが、外部刺激対策と生活習慣の改善を図れば、多くの原因に対処することができます。特に栄養バランスの整った食事は、美容だけでなく健康のためにも大切なポイントです。必要な栄養素は年齢によって異なりますが、ビタミンCのように食事だけでは毎日の摂取が難しい成分などは、サプリメントも必要に応じて活用することで、より手間をかけずに健康的な体を保ちやすくなるでしょう。





医療法人 涼葵会 理事長 W CLINIC総院長
足立 真由美

2001年 和歌山県立医科大学卒業、同年大阪医科大学形成外科教室入局
大阪医科大学大学院医学研究科卒業 医学博士取得
2003年 医療法人東和会 第一東和会病院形成外科勤務
同院、美容皮膚科・美容外科の設立に携わり、管理責任医師を担当。
2010年 某美容クリニック院長に就任
2014年 大阪心斎橋に、今までにない新たなコンセプトの美容クリニック「W CLINIC」を立ち上げる。
2017年 医療法人涼葵会 理事長に就任
2019年 医療法人涼葵会 W CLINIC 梅田院 開院
2021年 医療法人涼葵会 W Femina clinic 開院
2022年 医療法人涼葵会W Clinic Homme 開院

美容医療の豊富な経験から美容医療の枠を超え、東洋医学・アーユルベーダ等のホリスティック医療を展開。
「美は健康な身体から」をテーマに、美容クリニックとは思えない多彩なアプローチで、最新の美を提供する大阪で注目されるクリニック。
2019年9月には、同ビル10階にdining × studio × farmの3つのZONEからなる会員制スペース“W holistic retreat”を開設。その後2023年4月に“W holistic cafe”~腸活カフェ~としてリニューアルオープン。【美は健康な身体から】というコンセプトのもと動物性食品・白砂糖・白米・小麦・食品添加物を使用しないフード・ドリンクを提供。医療行為以外の面でも、身体によいものを取り入れることを推奨するなど総合的・包括的な健康を提供し、日常を忙しくしながらも、強くしなやかに輝く女性を応援している。

形成外科医、美容皮膚科医・美容外科医としての経験を活かし“美は健康な身体から”をテーマとした「W CLINIC」を大阪に設立。
医療行為だけでない、からだ本来の健やかで美しい状態を提唱しホリスティック医療を取り入れた多彩なアプローチで最新の美を提供。

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