
ビタミンCにはどのような摂取方法がある?1日の摂取量の目安
SUMMARY
- ・ビタミンCを摂取するポイントと1日の摂取量
- ・ビタミンCの摂取方法の例
- ・ビタミンCの摂取に栄養補助食品を活用するメリットと注意点
- ・自分に合った摂取方法で、ビタミンCを取り入れよう
体の調子を整えるのに重要な働きをする「ビタミンC」。ビタミンCは水溶性の栄養素で、水に溶けやすく、熱に壊れやすい性質を持っています。そのため、ビタミンCを食品から摂取するときは、調理方法に気をつける必要があります。
この記事では、ビタミンCのおすすめの摂取方法やビタミンCが豊富に含まれている食品について紹介します。また、ビタミンCを摂取する際の注意点についても紹介するので、ぜひ参考にしてください。
ビタミンCを摂取するポイントと1日の摂取量
ビタミンCは別名「アスコルビン酸」とも呼ばれており、美容や健康と密接に関わる栄養素です。ビタミンCは体内で合成できないため、意識的に摂る必要があります。サプリメントや点滴でビタミンCを摂ることもできますが、できるだけ食事から摂るのが望ましいでしょう。ここからは、ビタミンCを摂取する上でのポイントや、1日の摂取量目安を解説します。
●ビタミンCを摂取する際のポイント
ビタミンCは水溶性ビタミンのため、体内に蓄積されません。そのため、一度に大量に摂取するのではなく、毎日こまめに摂取することが大切です。摂取するタイミングについては特に決まりはありません。習慣をつけるため、お腹が空いている時やベットに入る頃などのタイミングでビタミンCを摂るようにすることがおすすめです。
なお「ビタミンCを豊富に含む食べ物は朝に摂ってはいけない」という情報をネット上で見かけることがありますが、これは誤解です。ビタミンCを豊富に含む食べ物の中には、日焼けの原因となる「ソラレン」という成分を含む食べ物があります。
このことから「朝にビタミンCが豊富な食べ物は避けるべき」という誤解が生まれてしまったと考えられています。
●ビタミンCを摂取する量の1日の目安は?
厚生労働省が発表する「日本人の食事摂取基準(2020年版)」では、成人における1日の推奨量を100mgとしています。
しかし、ビタミンCの摂取量についてはさまざまな意見があり、美容に対する影響を考慮すると「100mg以上が必要」と考える専門家も少なくありません。2018年の「医師と消費者のビタミンCの
摂取量に関するアンケート」では、ビタミンC点滴療法を行っている医師のうち半分以上が、ビタミンCの摂取量について「1日2,000mg以上」を推奨しています。
【出典】日本人の食事摂取基準(2020年版)(厚生労働省)
https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/000586563.pdf
ビタミンCの1日の推奨摂取量は?
ビタミンCの摂取方法の例
ビタミンCの摂取方法には、いくつかのポイントがあります。ここからは、ビタミンCの摂取方法について紹介します。
●毎日の食事にビタミンCを含む食材を取り入れる
・野菜類
• パプリカ
• キャベツ
• ブロッコリー
• ミニトマト
• ピーマン など
ビタミンCは、加熱すると壊れてしまうため、できるだけ生の状態でそのまま食べるのがおすすめです。そのまま食べるのが難しい場合は、スープにするなど、電子レンジで加熱するといいでしょう。
スープにすると、茹で汁に溶け出した栄養素も摂れます。ポトフやミネストローネにすると、効率良くビタミンCを摂れますよ。また、電子レンジを使った加熱調理も、ビタミンが流出しにくいのでおすすめです。できるだけ短時間で熱を通して、食べるようにしましょう。
・いも類
ビタミンCを豊富に含むいも類には、以下のようなものがあります。
• サツマイモ
• ジャガイモ
• ムラサキイモ など
糖質や食物繊維が豊富なイメージの強いイモ類ですが、ビタミンも多く含んでいます。ジャガイモの場合、ビタミンCはデンプンによって守られているため、加熱しても壊れにくい特徴があります。
・果物類
ビタミンCを豊富に含む果実類には、以下のようなものがあります。
• アセロラ
• ゆず
• レモン
• イチゴ
• キウイフルーツ など
この中でも、ビタミンCを多く含む果実が「アセロラ」です。アセロラ(酸味種、生)は、レモン(全果、生)の約17倍のビタミンCを含んでいます。ただし、生のアセロラは入手しにくいため、食事に取り入れる際は、アセロラジュースを活用するといいでしょう。
●サプリメントなどの栄養補助食品を活用する
ビタミンCを手軽に摂りたい方は、サプリメントがおすすめです。粉末タイプやカプセルタイプなどさまざまな商品があるため、自分にあったものを選ぶといいでしょう。
また、サプリメントを選ぶ際は、原材料や製造体制が公開されているブランドを選ぶのがおすすめです。まれに、カプセルに粗悪な成分が使われている場合があります。かえって健康に悪影響が出る可能性があるため注意しましょう。
ビタミンCの摂取に栄養補助食品を活用するメリットと注意点
不足しがちな栄養素を気軽に摂れる栄養補助食品ですが、注意点もあります。ここからは、栄養補助食品を活用するメリットと注意点を説明します。
●メリット
栄養補助食品を活用するメリットは、手軽にビタミンCを摂取できることでしょう。ビタミンCを含む食品を調理すると、水や熱によって栄養素が損失することがあります。
サプリメントの中には、数粒で1日分のビタミンCを摂れるものもあります。栄養補助食品は忙しくても、しっかり栄養を摂りたい方におすすめです。
●注意点
サプリメントは手軽に摂れるため、ビタミンCを摂取しすぎてしまうことがあります。多くのサプリメントは、1日の摂取目安量がメーカーによって提示されています。多量に摂取することで、まれに体に影響が出るため、1日の摂取目安は確認するようにしましょう。
自分に合った摂取方法で、ビタミンCを取り入れよう
この記事では、ビタミンCの摂取方法を中心に解説しました。ビタミンCは食事から摂るのが望ましいものの、毎日十分に摂取するのは難しいといえます。必要に応じてサプリメントや栄養補助食品を使い、ビタミンCを上手く摂取するといいでしょう。
麻植 ホルム正之(医師 産業医)
医療法人LAGOM理事長で、ライフクリニック蓼科 院長
「人を地域を医療からハッピーに」を掲げ2017 年にライフクリニック蓼科を開院。内科・消化器内科を専門としながら一般保険診療に加え癌や認知症の予防に注力し健診/人間ドック を日々行なっている。
クライアントのwell-agingを専門的にサポートする長野県初の抗加齢医学会認定施設でもあり健康管理、疾病予防、分子栄養医学をベースにサプリメント提案など幅広い医療を提供している。長野県にライフクリニック蓼科があって良かったとおもえるような、クライアントにとってちょうどいいクリニックであるために日々改善している。