健康や美容のためにビタミンCを取り入れた方が良い?おすすめの食べ物
SUMMARY
- ・ビタミンCを健康や美容のために取り入れたい理由
- ・ビタミンCの多い食べ物は何ですか?
- ・ビタミンCの摂取量の目安
- ・ビタミンCは1日どれくらいとればいい?
健康的な美を手に入れるために欠かせない栄養素の1つが「ビタミン」です。そのなかでもビタミンCは、健康や美容の知識が少ない人にとっても「なんとなく、体に良さそう」というイメージを持っている人が多いのではないでしょうか。
今回はビタミンCの働きや効率的に取り入れられる食べ物、摂取量の目安を解説します。
ビタミンCを健康や美容のために取り入れたい理由
ビタミンには「脂溶性ビタミン」と「水溶性ビタミン」の2種類に大きく分けられ、さらにそれぞれ13種類に分類できます。ビタミンCは水に溶けやすく、油脂には溶けにくい「水溶性ビタミン」に分類されます。
【参考】
「健康食品」の安全性・有効性情報(国立研究開発法人 医薬基盤・健康・栄養研究所)
https://hfnet.nibiohn.go.jp/vitamin/detail178/
●ビタミンCの働き
ビタミンCは「L-アスコルビン酸」とも言われ、体の健康維持に重要なコラーゲンやL-カルチニンのサポートに必要不可欠な栄養素です。コラーゲンはタンパク質の一種で、肌のハリや弾力を維持する役割である「真皮」の主成分でもあります。
また、ビタミンCのような「水溶性ビタミン」は、体のさまざまな部位で消費された後に排出されてしまいます。たくさん摂取したからといって体内に蓄積されないほか、効果が大きくなるわけでもありません。1日の摂取量を守って、継続的に日々の生活に取り入れることが大切です。
【参考】
『「統合医療」に係る情報発信等推進事業』(厚生労働省)
https://www.ejim.ncgg.go.jp/pro/overseas/c03/16.html
『「日本人の食事摂取基準」2020年版・水溶性ビタミン』(厚生労働省)
https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/000586563.pdf
●ビタミンCを取り入れるメリット
ビタミンCは体の健康のために欠かせない栄養素です。健康は様々なコンディションに関わるため、美容の観点でもビタミンCの摂取がおすすめです。ビタミンCは体内で生成することができないため、食事やサプリメント、またビタミンCが配合された化粧品などを利用し、体の内側と外側から意識的に取り入れてください。ビタミンCを内側から摂取する場合は「食べ物の量」と「吸収率」、外側から対策するのであれば「浸透性」が高く、「ビタミンC誘導体」の配合の有無などを参考にして製品を選ぶことをおすすめします。
ビタミンCの多い食べ物は何ですか?
ビタミンCを継続的に無理なく摂取する場合、身近な「野菜」や「果物」のうち、特に含有量が多い食材を選ぶことが大切です。また、野菜そのものの摂取量が不足しているのであれば、足りない量をサプリメントなどで補うことで長期的にビタミンCをしっかりと取り入れやすくなるでしょう。
また、ビタミンCは摂取量や摂取方法によって吸収率が異なります。より効率的にビタミンCを摂取したい場合は、吸収率にこだわってみてはいかがでしょうか。
●ビタミンCの多い野菜は?
ビタミンCを効率的に摂取するのであれば、基本的に「生」で食べることをおすすめします。ビタミンCは水溶性のため、水でさらしたり、茹でたりすると溶け出してしまうためです。そのため、生以外の調理方法としては水を使わない「蒸し料理」や「炒め料理」がおすすめです。また溶け出したビタミンCを摂取しやすいスープなども検討してみましょう。代表的な野菜が本来持っているビタミンCの量の目安を以下で紹介します。
【参考】
「食品成分データベース」(文部科学省)
https://fooddb.mext.go.jp/index.pl
●ビタミンCが多いフルーツは?
ビタミンCを効率的に取り入れたいのであれば、野菜よりもビタミンCを多く含んでいる傾向がある「果物」がおすすめです。果物は生で食べやすいうえ、ドライフルーツなどでもビタミンCを摂取することができます。ただし、単価は野菜よりも高い傾向があるので毎食、果物を用意するのであればある程度は食費にも注意が必要です。
【参考】
「食品成分データベース」(文部科学省)
https://fooddb.mext.go.jp/index.pl
ビタミンCの摂取量の目安
ビタミンCの1日の摂取量の2つの目安を以下で紹介します。自身の環境などに照らし合わせて確認してみましょう。
●推奨されている一般的な摂取量
厚生労働省では、一般的な成人(15歳以上)の場合はビタミンCを1日に100mg摂取することが推奨されています。また、ビタミンCを過剰摂取しても吸収されずに尿によって排出されるため、健康な人であれば健康障害が生じる可能性は低いとしています。さらにビタミンCは、サプリメントと食事のどちらでも「利用率に差異はない」とされているので、サプリメントでの摂取も効果があると考えられます。
●アンケート実施による医師が推奨する1日の摂取量
ビタミンCの摂取量についてはさまざまな意見があります。例えば、2018年に医師100人に対して行ったアンケート調査では、過半数がビタミンCの1日の摂取量について「2,000mg以上」と回答しています。
厚生労働省が推奨する摂取量は健康の保持・増進が期待できる範囲のビタミンCの摂取量なので、美容やその他の健康維持を十分に対策したい場合は、さらに量が必要であると考える医師が多いことが伺えます。また、同調査では必要な摂取量を1,000mg以下と回答している一般消費者が多かったことも明らかになっています。
【参考】
医師と消費者のビタミンCの摂取量に関するアンケート
https://ko.lypo-c.jp/magazine/archives/4447
ビタミンCは1日どれくらいとればいい?
ビタミンCと美容の関係性と含有量などについて解説しました。ビタミンCの摂取量についてはさまざまな意見がありますが、最低限の健康維持のためには厚生労働省が推奨する「100mg」以上を目安にして、より健康に力を入れたい場合は2,000mgを目標に日々の食事を組み立ててみてはいかがでしょうか。その際は、より多く摂取するための摂取方法として、サプリメントの効果的な活用を検討することをおすすめします。
FAQ
Q.レモン一個のビタミンCの量は?
A.レモン一個のビタミンCの量は、重さ120gのレモンで約20mgとされています。皮を含めると約100mgとなります。成人の1日の推奨摂取量は食事摂取基準で100mgとされているので、レモン5個分になります。
Q.ビタミンCが1番多いフルーツは何ですか?
A.南米アマゾンにあるフルーツ「カムカム」と言われ、100gあたり約2800mgのビタミンCを含みます。果実は輸出規制されており、日本にはジュースや粉末として輸入されています。
Q.ビタミンCを多く含む飲み物は?
A.青汁(100gあたり約75~94mg)や玉露(100gあたり約19mg)、せん茶(100gあたり約6mg)といったお茶が多いようです。ジュースでは、アセロラジュース(100gあたり約120mg)、グレープフルーツジュース(100gあたり約53mg)、オレンジジュース(100gあたり約42mg)等が多いです。
記事監修
エルムクリニック麻布院院長
横山歩依里先生
エルムクリニック麻布院
広島大学医学部医学科卒業後、JCHO東京新宿メディカルセンターなどでの勤務を経て、現在はエルムクリニック麻布院の院長を務める。
おすすめ記事
・ビタミンCの摂りすぎによる影響は?1日の推奨摂取量は?
・医師と消費者、ビタミンCの認識に大きな開き。医師が有効と考える摂取方法の利用者はわずか5%未満。
・夏にビタミンCを積極的に取り入れたい理由と摂取する方法
・ビタミンC意識調査(アンケート)結果。男女で全く違う!?「ビタミンCに期待すること」
・リポカプセルビタミンCとは